4月のまとめ

 3度目となった緊急事態宣言。3度目として回数積んだ分だけ対応策も変わっていくだろうかと願っていたら、慌ただしく図書館も博物館も臨時休館に入ってしまった。宣言下でも開館している東京のいくつかの図書館に一抹の羨ましさを感じるものの、散歩で足を動かす日を取って積読を消化していく日々にしていこう。

 

 

 

4月に行った展覧会まとめ

 

大阪髙島屋 岸野承展
国立文楽劇場資料展示室 文楽の景色
大丸心斎橋店 ~多くの作家に愛された~「猫・ネコ・ねこ展」
大丸心斎橋店 鈴木祥太金属造形展-四季の移ろい-
大阪大谷大学博物館 拓本でみる 津浪教訓碑の語り
堺市博物館 海を越えたつながり-倭の五王と東アジア-

 

 

後半は宣言の影響でどこも閉まっていて、その少し前ぐらいから県を越えることを自粛したこともあり、今月は大して行けず。楽しみにしていた平成美術展も京都まで行くことを避けた結果、行くこと叶わず。これに関しては1年前の事態から学ばなかったのも悪い。今月の収穫は国立文楽劇場の資料室で展示をやっていることを知ったこと。次回展示は当分先だろうが、無料で展示を鑑賞できる場所は覚えておきたい。展示として興味深かったのは堺市博物館の展示。朝鮮半島の古墳と国内の古墳の類似した出土品から、双方影響を与え合っていた古代交流の姿を感じた。東京に居る時は古墳にあまり興味が無かったが、大阪で古墳系の展示を目にすることが増えると、埴輪などもじっくり見ると面白い気がしている。5月11日までの宣言が延びないことを願いたい。

 

 

4月に読んだ本まとめ

 

マグダ・オランデール=ラフォン『四つの小さなパン切れ』
鏡征爾『雪の名前はカレンシリーズ』
トルストイ『クロイツェル・ソナタ 悪魔』

『海を渡ったニッポンの家具 豪華絢爛仰天手仕事』
上田麻由子『2.5次元クロニクル2017-2020―合わせ鏡のプラネタリウム
上野庸平『ルポアフリカに進出する日本の新宗教
貴堂嘉之南北戦争の時代 19世紀 シリーズアメリカ合衆国史②』
中野耕太郎『20世紀アメリカの夢 世紀転換期から一九七〇年代 シリーズアメリカ合衆国史③』
ブレイディみかこ『ブロークン・ブリテンに聞け』
リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX
歴史学研究会編『コロナの時代の歴史学
和田光弘『植民地から建国へ 19世紀初頭まで シリーズアメリカ合衆国史①』

 

 

図書館に行くといつも美術系の棚に引き寄せられがちなので、最近は敢えて避けることが増えた。不勉強で基礎体力をつけるために読みたい書籍も少なくはないが、少しでも目に入ってくるものを増やしていきたい。その点で今月読んで何かしら広がった感じがするのは『ルポアフリカに進出する日本の新宗教』と『NO RULES』。前者については、アフリカ人の気質に新興宗教の教義が噛み合って信者を得ているという話は面白かったし、信仰を持って生きることについて考えさせられた。後者では、NETFLIXの超実力主義な企業文化に共感しきれる訳では無いけれども、意識的な行動改善などの面では活かせることもあるかなと。

まだあまり読めていないものの、雑誌『idea』の海外マンガ特集号を購入し、海外マンガをもっと読みたいという欲求が増している。この雑誌を読んだからではないが、今月はアーロン・マッグルーダーの『ブーンドックス』を読んだ。BLMが盛り上がってきた近年から見ると、20年前の感覚として一つ興味深い物なのかもしれない。