6月のまとめ

 これを書き続ける限り、自分は生き続けているのだなあとしみじみと感じる。書くのを辞めてもいいかと思う頃には、何か別の形が生まれていると良い。

 

 

 

6月に行った展覧会まとめ

 

大阪大学総合学術博物館 大学創立周年記念展「街に生きる学問ー学都大阪の礎・つなぎあう想いー」
HANKYU BRICK MUSEUM
髙島屋史料館 愉快な「まち」をつくる
大阪市立自然史博物館 大阪アンダーグラウンド

 

 

どこかへ行きたい思いを募らせていた割には、それほど展示を見に行くことが無かった。一方で、展示替えで再訪した髙島屋史料館以外は初めて行った場所ばかりで、新鮮な気分で展示を楽しめた。大阪自然史博物館の展示が面白かったかな。地球スケールからもっと身近な領域まで、自分の足の下をこれだけ色々な角度で視ることができるのか。ドンと置かれたクジラの骨の展示で大阪がかつて海だったことを知り、大阪と水の関わりの深さを再認識し、ハサミシャコエビの巣穴の型取り標本に惹かれた。常設展を見る時間がほとんどなかったが、10倍サイズのクロゴキブリ模型に度肝を抜かれる。敢えて10倍模型を展示した理由とかあるのかな。再訪したい。

緊急事態宣言での休館期間が長かったことで、展覧会を見に行くことが当然のことではなくなり、行動の選択肢の上位から外れることが増えるようになった。それでもやっぱりあの空間が好きだから行くのだけれども、以前ほど色々行きまくることは減るかもしれない。7月からの展覧会で興味があるのは大阪歴史博物館のあやしい絵展。

 

 

6月に読んだ本まとめ

 

竹町『スパイ教室』2~4巻
ノア・チャーニイ『名画消失』
原田マハ風神雷神 Juppiter, Aeolus』上下
サーシャ・フィリペンコ『理不尽ゲーム』
ヴィクトリア・マス『狂女たちの舞踏会』

秋山具義『世界はデザインでできている』
小林雄次『特撮ヒーロー番組のつくりかた』
ナカムラクニオ『洋画家の美術史』

上里隆史『琉球という国があった』

 

 

今月は小説気分が強かった一方、それ以外はあまり読めなかった。今月読んだ中で印象深いのは『理不尽ゲーム』。ベラルーシという国家の闇を、長い間昏睡して目を覚ました若者と周囲との関わりで描いていく。昏睡した若者の姿が停滞した国家の姿と重なり、抑圧された現実から進む手立てを示す。半分ぐらい読んだあたりで、昏睡したまま、おばあちゃんの語りの端々に社会の闇が散りばめられていくのも面白いのかもしれないと思ったが、目を覚ましたということが、国の可能性という点でも意味を持つのだろう。