8月のまとめ

8月に行った展覧会まとめ

 

国立国際美術館 コレクション1遠い場所/近い場所
あべのハルカス近鉄本店 ―ポスト印象派から現代作家まで―西洋絵画巨匠たちの軌跡
あべのハルカス近鉄本店    岡田裕介写真展 Anthology01
大阪歴史博物館    戦争と福祉・ボランティア-田中半治郎の遺品から-
大阪歴史博物館    和菓子、いとおかし―大阪と菓子のこれまでと今―
大阪中之島美術館 みんなのまち 大阪の肖像
大阪中之島美術館 Osaka Directory 1 赤鹿麻耶
アルフォンス・ミュシャ館 ミュシャとおとぎの国の姫君たち
小林美術館 技と心を極める―帝室技芸員の作家たち―
大阪府弥生文化博物館 南関東弥生文化 東からの視点
池上曽根弥生学習館    
阪神梅田本店 岡安真美展~感触~
阪神梅田本店 Portrait In People~岡本ヨシヒロ・後藤範行・花村信子~三人展
阪神梅田本店 TINY ZINEX TINY CRAD SHOW IN HANSHIN~個性が響く繋がる時間~
阪神梅田本店 原翠ユキ個展「夏マツリ」
兵庫県立美術館    関西の80年代
兵庫県立美術館    リ・フレッシャーズ-新収蔵品紹介展
兵庫県立美術館    美術の中のかたち-手で見る造形-
兵庫県立美術館    没後50年 吉原治良の小宇宙ミクロコスモス
BBプラザ美術館    太田三郎展「人と災いとのありよう」
大阪髙島屋 美浪恵利展~うつろい~
大阪髙島屋 齋藤満栄展-一茶と金魚-
大阪髙島屋 若尾誠作陶展
堺市博物館 人とモノが行き交う中世・堺-流通の考古学-

 

 

今月は和泉市大阪府弥生文化博物館に行った日が心に残っている。堺市アルフォンス・ミュシャ館の展示を鑑賞し、JRで南下して高石市の小林美術館を訪れ、さらに南下して弥生文化博物館と池上曽根史跡公園へ。展覧会会期中なら忠岡町の正木美術館へ行きたかったが休館中で、そこまで弥生時代に思い入れも無い状態で訪れることになったが、まっさらな状態だからこそ展示のインパクトが大きかった。当時の暮らしの再現展示。全国の弥生時代資料の豊富なレプリカ。史跡公園で目にした巨大な高床式建物は目に焼きついている。よくある少しの土器の展示だけで暮らしぶりを想像するのは難しいが、資料の物量と建物の再現展示により、教科書や学習マンガのイメージよりは鮮明な弥生時代像を感じさせられた。レプリカを積極的に展示に取り入れていたことや、館長と学芸課メンバーの写真付きコメントをロビーに貼っていたのも印象的。

大阪府の南西部では、今回行きそびれた正木美術館のほか、貝塚市の自然遊学館に善兵衛ランド、先月リニューアルオープンした大正期建築の田尻歴史館が気になる。大阪では無いが、アクセス的には近しい和歌山大学の博物館も行ってみたい。

 

 

8月に読んだ本まとめ

 

河﨑秋子『土に贖う』
窪美澄『夜に星を放つ』
小砂川チト『家庭用安心坑夫』
セラハッティン・デミルタシュ『セヘルが見なかった夜明け』
寺地はるな『タイムマシンに乗れないぼくたち』
年森瑛『N/A』
林真理子『奇跡』
結城弘『二十世紀電氣目録』
クラリッセ・リスペクトル『星の時』

倉本一宏、亀田俊和、川戸貴史、千田嘉博、長南政義、手嶋泰伸『新説戦乱の日本史』
品田悦一『万葉ポピュリズムを斬る』
圓井義典『「現代写真」の系譜 写真家たちの肉声から辿る』
森岡督行『800日間銀座一周』

 

 

今月は小説が多めか。「かけがえのない他人」という関係性を望む女子高生を描いた『N/A』が一番印象的だった。カテゴリー化の中で捉えて捉えられて生きていく中で人とどう関わり、言葉をどうするのか、どうしていきたいのか。当事者というカテゴリーで判断されない、ありのままの存在として受け入れられる自分。「友達」という枠として特別な言葉を出せなかった主人公が最後に辿り着けた言葉に、単純かもしれないが大切な答えを感じさせられた。