11月のまとめ

11月に行った展覧会まとめ

 

大阪市立自然史博物館 田中秀介展:絵をくぐる大阪市立自然史博物館
大阪商業大学アミューズメント産業研究所展示室 20世紀のボードゲーム-創設20周年を回顧して-
大阪商業大学商業史博物館 河内の豪農と文化的ネットワーク―今米村 中家の学芸事情―
サクラアートミュージアム 大正・昭和の巨匠たちが描いたクレパス画~個性が映える描画材料~
大阪府中之島図書館 博覧会の展覧会Part3「太陽の塔が見た未来」
當麻寺中之坊霊宝殿 秋の寺宝展
葛城市相撲館
香芝市二上山博物館 鋳物師の里 五位堂 藤原定次-津田家の新発見資料からー
髙島屋史料館 画工画 明治の画工、世界に挑む
なんばマルイ FUN’S PROJECT CREATORS GALLERY
大阪髙島屋 SPIRAL Creators File 生きるかたち
大阪歴史博物館 大阪近郊の農業―農具とわざの諸相―
大阪歴史博物館 刀剣~古代の武といのり~
ピースおおさか大阪国際平和センター 大阪の平和資料館
大阪企業家ミュージアム 商都大阪の再生に挑んだ五代友厚と同志 広瀬宰平、藤田伝三郎
大丸心斎橋店 吉島信広立体作品展-燦爛百獣―/松本侑也展-タテモノビト-

 

 

ボードゲーム展を見に大阪商業大学の博物館へ訪れた日が印象的だった。今回は2度目になるが、初めて行った時にはゲームの常設展示室の存在に驚いたことを覚えている。チャトランガや麻雀、大局将棋など、古典的な卓上ゲームがガラスケースにいくつも収められた展示空間。今回は20世紀のボードゲームに絞って時系列順に作品を並べて解説した特別展で、時代背景が窺えるゲームがあったり、ボードゲームの発展史のような物を窺えたりしたのが面白かった。核爆弾を撃ち合うゲームとか、イルミナティを題材としたゲームとか。何より、資料としてボードゲームが保存されており、それが展示されていることに感動していた。遊戯王ポケモンカードの第1弾のパック。ダンジョンズ&ドラゴンズにコズミックエンカウンター。必ずしも博物館所蔵資料では無いが、このようなゲームもパッケージごと保存して未来に遺していくことが行われているのだなと。展覧会の図録を買わなかったことを少し後悔している。

後は當麻寺の絵天井の特別公開ついでに近くの相撲博物館に寄ったり、関西文化の日の無料開館に乗じて久々に大阪企業家ミュージアムやピースおおさかに行ったりした。土俵と桝席があったり、明荷や化粧まわしが展示されていた相撲博物館は、相撲のことをほとんど知らない身でもわくわくする空間だった。詳しい人とまた行ける日が来るといい。

年末年始はあちこち閉まっているはずなので、ぼうっとしていると大してどこにも行かないままに12月が過ぎてしまいそうで怖い。行きたかった龍谷大学の博覧展も行けずに終わってしまった。5月と11月しか開いていない南蛮文化館にも行けなかった。中之島図書館の文化庁メディア芸術祭大阪中之島展、箕面市郷土資料館のカフェーパウリスタ展、大阪大学の所蔵作品展あたりは行きたいところ。ちなみに、東京開催の展覧会だとアクセサリーミュージアムの「いけないのファッション展」と東京農工大学科学博物館の「立体で診る~動物医療と先端技術~」が気になっている。

 

 

11月に読んだ本まとめ

 

青山美智子『マイ・プレゼント』
岩井圭也『竜血の山』
ユーディット・シャランスキー『キリンの首』
宮澤伊織『裏世界ピクニック』7巻

大阪公立大学現代システム科学域編『大学的大阪ガイド こだわりの歩き方』
小田中直樹歴史学のトリセツ 歴史の見方が変わるとき』 
呉座勇一『戦国武将、虚像と実像』
駒込武編『「私物化」される国公立大学
溝手康史『登山者ための法律入門』
渡辺靖アメリカとは何か 自画像と世界観をめぐる相剋』

 

 

読みかけて読み終わらずに図書館に返す本が多い中、昭和堂の大学的地域ガイドシリーズの大阪版が面白かった。奈良版と神戸版は借りたものの土地勘が無さすぎて読み切れずに図書館に返してしまったが、多少なりとも大阪府内をうろうろして展示を見てきたこともあり、『大学的大阪ガイド』は地域的な話にある程度の納得感を持って読めた。自然・人文・社会科学的な大阪の論考がいくつも収められた本で、候補地のたらい回しの末に熊取町に京大原子研ができた話や、大阪万博太陽の塔の展示が後の博物館展示に与えた影響の話などが興味深かった。今は大学的地域ガイドシリーズで唯一の海外編である『大学的オーストラリアガイド』をGoogleマップで調べながら読んでいる。やっぱり土地勘以上に読もうとする意志が大事なのかもしれない。