9月のまとめ

9月に行った展覧会まとめ

 

アップリンク吉祥寺 映画『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad)』公開記念特別展 「ジャズ喫茶ベイシーにて」
TAV GALLERY ノンヒューマン・コントロール
代官山ヒルサイドフォーラム ブレイク前夜×代官山ヒルサイドテラス時代を突っ走れ! 小山登美夫セレクションのアーティスト38人
アートフロントギャラリー Art Front Selection 2020 autumn
NANZUKA 2G ジェームス・ジャービス「Transcendental Idealism」
3.5D 花譜展2
杉並アニメーションミュージアム サンライズヒーローロボット展
Bunkamura Gallery 万華鏡展2020
Meets by NADiff Wall Gallery THE COPY TRAVELERSの遅れてきた速報!!
SAI JOHN HEARTFIELD
SPACE FILMS GALLERY 高松聡「FAILURE」
板橋区立美術館 2020イタリア・ボローニャ国際絵本原画展
調布市文化会館たづくり 岡田千晶絵本原画展「静かに扉をひらくとき」

 

 

この記事が書かれ続ける以上は、展覧会に読書に日々を過ごす無名人は生き続けるのだなと思うと、何も残さないよりは生存報告している方が良い気がしてきたな。ネットのアーカイブの寿命に疑いはあるけれど、こうやって生きた記録が後々残っていくのだとすると面白い。

9月に行った展覧会では、ブレイク前夜展とボローニャ国際絵本原画展が心に残った。今まで興味が全くと言っていいほどなかったが、5枚の絵で絵本は人を魅了するし、絵本の世界は自分が思っているほど狭い訳では無く、世界中で色々な技法で新たに生まれ拡がり続けているんだなと。可能なら来年も行きたい。出来れば誰かと話しながら鑑賞したい展示だ。

 

 

9月に読んだ本まとめ

 

蒼山サグ『ぽけっと・えーす!』2巻
朱白あおい『RELEASE THE SPYCE GOLDEN GENESIS
映島巡『SINoALICE―黒ノ寓話―』
川上稔境界線上のホライゾン NEXT BOX 序章編』
ジョン・グリーン『どこまでも亀』
ジョルジュ・ペレック『美術愛好家の陳列室』
宮内悠介『黄色い夜』
アルベルト・ルイ=サンチェス『空気の名前』

キャサリンイングラム『僕はウォーホル』
ショーン・タン『見知らぬ国のスケッチ アライバルの世界』
テレサ・ベネイテス『世界を変えた15のたべもの』
デイヴィッド・ホックニー、マーティン・ゲイフォード『はじめての絵画の歴史―「見る」「描く」「撮る」のひみつ―』

 

図書館の書架で目に付いた物をてきとうに手に取って読んだ小説が多め。強迫性障害の生々しさと、苦しみながらも生きていく少女の学校生活を描いた『どこまでも亀』が印象深かった。It goes on.に尽きる。ジョルジュ・ペレックの小説は虚実入り混じる美術コレクション世界をギャラリー画という入れ子構造で描き出していて、美術に少なからぬ興味を抱く身として何とも不思議な気分で読了。実作では無かろうと思いつつ読んでいたが、最後の最後で再び読み返すかと考える一文がやってきて、訳者あとがきで実は本当にある作品だよと明かされる驚きと敗北感。嘘と割り切って読むとそれはそれで負けている気がする。

あと、今月は近隣の図書館所蔵の海外マンガを借りまくって読んだ。10冊ほど。漫画を所蔵する図書館自体が必ずしも多くはないが、海外マンガを相当数所蔵している図書館はそこまで多くない。最寄りの自治体である程度所蔵していたのは幸いだった。エイドリアン・トミネ『キリング・アンド・ダイング』、エマニュエル・ルパージュ『チェルノブイリの春』 、マリー・ポムピュイ、ファビアン・ヴェルマン『かわいい闇』、ヴィンシュルス『ピノキオ』辺りが印象的。今まであまり読んだことが無かったが(文化庁メディア芸術祭で何冊か読んだぐらい)、1冊1冊が分厚く濃厚で、小説を読むのとそう変わらない感覚で読んでいる。これからも海外マンガは読める限り読んでいこう。